神カル
医療系の感動物、しかも「神様」ってついたタイトルにちょっとだけうさんくささを感じてしまって、映画公開されたら観るのかな、観ないのかな、どうしよっかなみたいな心持ちだった。
本屋に行ったらどっさり平積みにされてたので、原作見て考えよっかなと手に取った。
- 作者: 夏川草介
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/06/07
- メディア: 文庫
- 購入: 6人 クリック: 36回
- この商品を含むブログ (83件) を見る
あったかい気持ちになる一冊でした。
冴えてるとかぐいぐい惹き込まれるとかじゃないんだけど、気づいたらグッと来てて、あれ、これ感動ってやつかい?って感じでした。
現役医師が著者だけど、専門用語とか多くなくて、読みやすかった。医師不足や終末医療の問題にも触れてあるけれど、それもちりばめられているといった感じで、切り込むとか追求するとかいった雰囲気じゃない。
サラリとしていて全体に溶け込んでて良かった。
あの主人公が翔くんってことに最初結構違和感だったんだけど、読み進めていくごとにいいかもと思えてきた。
観てみたくなった、あの役の翔くん。一生懸命さが合ってるかも。徹夜勤務似合う。あの外国の子供みたいなパーマの意味はよくわからないけど…。アウトローを表してるの??
あおいちゃんは、どう考えてもイメージぴったりだと思う。マンガのヒロインみたいな理想的な人。
ふたりは引くほどに仲良し夫婦で、ありえねぇ…と思いながらもそういうのもたまには新鮮だった。
ハートウォーミングなのにある部分はシビアで、あんなに病院の皆から愛されていた安曇さんが、なんてひどい人生だとずっと孤独を感じていたところとか、いいなぁと思った。
濁ったわたしの心にはいろいろと勇気をもらえました。
映画、観に行ってみようかな。